ソリューション 商品登録作業時間を10分の1にし、登録点数を20倍に増やしたEC事業者様の事例
Excelと手作業からの卒業。
商品登録作業時間を10分の1にし、登録点数を20倍に増やしたEC事業者様の事例
「セット商品をもっと増やしたい。でも、画像づくりと商品登録の手間が重すぎて進まない」――
そんなお悩みからスタートした、ギフトEC小売業A社様(年商約5億円)の事例をご紹介します。
クライアントについて
クライアントは、ギフト商品を扱うEC小売業A社様です。
自社ECに加え、Amazon・楽天・Yahoo!・Shopifyなど複数モールで販売しており、
セット商品を軸に売上拡大を目指していました。
最初のご相談内容:
「セット商品を増やしたいけれど、登録作業が限界です」
最初のお問い合わせは、非常にシンプルなものでした。
「単品商品を組み合わせたセット商品をもっと増やしたいが、
商品画像の作成や、Amazon・楽天・Yahoo!・Shopifyへの登録作業に時間がかかりすぎて、点数を増やせない」。
具体的には、以下のような状況でした。
- セット商品の商品画像を、1枚ずつIllustratorで手作業で作成
- 商品情報はすべてExcelで管理し、マクロで各モール向けCSVを出力
- しかし、Excelを埋める作業自体が複雑で、入力ミスやエラーが頻発
「頑張ればできるが、頑張り続けるのは現実的ではない」――そんな、限界が見え始めている状態でした。
ヒアリングで見えた“本当の問題”
詳しくお話をうかがうと、課題は単なる「作業量の多さ」だけではありませんでした。
- 商品管理がすべてExcelベースで、列やルールが属人的になっている
- モールごとに微妙に違う項目・ルールを、人手で調整している
- 画像と商品情報の紐付けがバラバラで、「どの画像がどの商品か」が分かりにくい
Excelと人の頑張りで何とか回してきた結果、
「少し複雑なことをやろうとすると、一気にミスと負担が増える構造」になってしまっていました。
アンボックスの設計思想:
「テンプレート」という考え方を商品登録に持ち込む
私たちは、このプロジェクトを「人が頑張る前提」から「仕組みで回す前提」に切り替えることをゴールに設計しました。
キーワードは「テンプレート」です。
1. 商品登録のテンプレート化
まず、商品の属性や販売チャネル(モール)ごとに、いくつかの「商品登録テンプレート」を用意しました。
- ギフトセットAパターン(熨斗あり・メッセージカードあり)
- ギフトセットBパターン(簡易包装・熨斗なし)
- 自社EC専用の詳細情報を含むテンプレート など
担当者の方は、個別の商品ごとにすべてを入力するのではなく、
「どのテンプレートを使うか」を選び、必要なパラメーターだけを埋めるだけで済むようにしました。
2. モール別ルールをシステム側で吸収
各モール(Amazon・楽天・Yahoo!・Shopify)ごとの違いは、テンプレートの設定とシステム側の変換ロジックで吸収します。
- 共通で使える項目は一元管理
- モール固有の項目はテンプレートのルールとして事前に定義
- 担当者は「モールごとの差」を意識せずに登録できる
3. 商品画像もテンプレートから自動生成
画像についても同じ発想で設計しました。
- セットに含める単品商品を選択
- テンプレートとなる元画像を選択
- あとはシステムが自動で画像を生成
これにより、Illustratorで1枚ずつデザインする必要がなくなりました。
導入効果:
作業時間は10分の1、登録商品数は300→6,000へ
システム導入後、A社様の業務は大きく変わりました。
- 1枚の画像作成に10分〜1時間かかっていた作業が、数分(商品を選ぶだけ)に
- 各モールへの商品登録も、1商品あたり約20分かかっていたものが、ボタンひとつで公開できるように
- トータルの作業ボリュームはおおよそ10分の1以下に削減
- 登録商品数は、導入前300商品 → 導入後1ヶ月で6,000商品まで拡大
これまで「手が回らないから諦めていた」セット商品も、
仕組みさえ整えば一気に増やせることが証明された形です。
なぜアンボックスに任せていただけたのか
このプロジェクトがうまくいった背景には、単なるシステム開発だけではない要素があると考えています。
-
長年EC運営の現場に関わってきた経験から、
「どこが現場にとって一番つらいポイントか」を具体的にイメージできたこと -
Amazon・楽天・Yahoo!・Shopifyそれぞれの仕様や“クセ”を把握しており、
「どこまで共通化できて、どこから個別対応が必要か」を設計段階で切り分けられたこと -
ExcelやIllustratorの既存フローもきちんと理解したうえで、
「完全に捨てる」のではなく「無理なく置き換える」ステップを一緒に考えたこと
A社様とは、単なる「システム開発会社とお客様」という関係ではなく、
「同じチームとして売上拡大を目指すパートナー」として並走させていただきました。
「うちもExcelと手作業に限界を感じている…」という方へ
今回の事例はEC事業者様のお話ですが、同じような構造の悩みは、
業種を問わずさまざまな現場で起きています。
- Excelでの管理が限界になってきた
- 人を増やさずに、扱える案件や商品数を増やしたい
- モールや外部システムとの連携にいつも時間を取られている
もし似たようなお悩みがあれば、「まずは相談だけ」でも大歓迎です。
まだ要件が固まっていなくても、「何がボトルネックか」を一緒に整理するところからお手伝いいたします。
「うちの状況だと、どんなやり方がありそうか?」と感じた方は、
ぜひお気軽にお問い合わせください。